パナソニックがIRCFとPLフィルタの挿脱機構を備えたレンズ交換式カメラの特許を出願中です。

特許文献の説明・自己解釈
- 特許公開番号 2015-52775
- 公開日 2015.3.19
- 出願日 2013.8.6
- パナソニックの特許
- PLフィルタ回転機構
- IRCF挿脱機構
- 第1モータでPLフィルタを回転
- 第2モータでPLフィルタかIRCFの挿脱を行う
フランジバックの優劣
マイクロフォーサーズは、その後に登場したミラーレスよりも長いフランジバックを有しています。 マイクロフォーサーズが19.3mm、EマウントやEF-Mマウントが18mm、Xマウントが17.7mmとなっていますね。
このことはバックフォーカスを短縮したレンズを設計する際に不利になるのでしょうか。 答えは否です。 L/MマウントのSuper-Angulon等に代表されるように、後玉が飛び出たレンズを設計すれば済むからです。 実際にはシャッターユニット等もありますから、後玉が大きく飛び出たレンズを設計する場合は、シャッターユニット等を廃さなければならず、従来ボディと互換性のないレンズになってしまいます。 K-01を出したペンタックスがそれを計画していましたね。
長いフランジバックはテレセンに有利なレンズになるのでしょうか。 答えは否です。 フランジバックとバックフォーカスを一致させる必要はなく、フランジバックが短ければ、バックフォーカスを長く設計することも可能だからです。 マウント径に光束がけられることもありますが、それはマウント径の規格がそもそも小さいだけで、フランジバックとは無関係です。 長いフランジバックが有利なケースもあります。 テレセンを重視し過ぎると、全ての交換レンズが長いバックフォーカスを有することになり、交換レンズの鏡筒が無駄に長くなってしまいますね。 複数本の交換レンズを持って出掛ける場合は、負担になるかもしれません。 従って長いフランジバックは必ずしも不利とは言えないのです。
長いフランジバックが有利になる時代
もう一つ長いフランジバックが不利とは言えない理由として、ボディ側に何かを搭載出来ますね。 具体的にはパナソニックのAG-AF105やEOS C300に代表される内蔵NDフィルタを挙げられるでしょう。 パナソニックの特許申請はIRCFとPLフィルタの挿脱機構を内蔵し、しかも少ないモータ数で実現するものです。
特許申請の用途は監視カメラです。 ソニーのQXや、オリンパスのAIR、それから中国ImagineVision社のZ Cameraに代表されるように、従来のミラーレスのマウントを流用しつつ、新しい市場を開拓する動きがあります。 パナソニックも新しい市場を狙っているのかもしれませんね。
先週のニュース。
パナソニック GX8
各社とも魅力的なカメラを出しているので迷いますね。 パナソニック GX7の値段がかなり落ちているので、欲しい方は買い時だと思います。